薄毛・抜け毛の予防と対策

薄毛・抜け毛の予防と対策

ここでは、男性・女性別の薄毛・抜け毛の予防と対策を解説します。

薄毛・抜け毛の予防と対策

薄毛・抜け毛の予防と対策は、男性・女性別の薄毛・抜け毛の原因を理解することから始まります。

薄毛・抜け毛の原因は、
男性の場合は、
AGA(男性ホルモン・遺伝的要素)
女性の場合は、
ホルモンバランスの乱れ
男女共通として、
生活習慣(ストレス・食習慣)の乱れ
が主な原因となります。

従って、これらの原因を取り除いてやることによって、薄毛・抜け毛の予防及び改善をしていくことができます。

AGA(男性型脱毛症)・ホルモンバランスへの対策

AGA(男性型脱毛症)対策

最も重要で有効なAGA(男性型脱毛症)対策の1つは男性ホルモン対策です。つまり、抜け毛や薄毛の要因となる悪玉男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)を生成しにくくすることが抜け毛・薄毛対策として有効となります。

主に睾丸から分泌される男性ホルモン(テストステロン)は、血液を通じて体中を巡ります。このテストステロンが、頭皮の毛乳頭細胞に存在する 5αリダクターゼという酵素と結びつくことで毛髪を生成する毛母細胞を萎縮させる、より強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)に変化します。

そして、DHTは、同じく毛乳頭にある男性ホルモンレセプター(アンドロゲンレセプター)と結合して脱毛因子である「TGF-β」を増やし、毛母細胞へ「髪の毛が抜けるよう」指令を出します。この作用が脱毛の原因となります。

AGAのメカニズム

この仕組みからもわかる通り、AGA対策として有効なのは、
5αリダクターゼの働きを抑制
DHTの生成や脱毛指令を抑制
することです。

これらの対策は、日常の生活の改善・工夫だけでは困難です。一般的に育毛剤や育毛サプリメント、育毛シャンプーなどを使って対策を打つことになります。

良質の育毛剤や育毛サプリメント、育毛シャンプーには、これらの対策を施した成分が豊富に含まれています。

参考:AGA対策に重点をおいたおすすめ育毛剤(男性用)

ホルモンバランスの正常化

女性の場合は、加齢や閉経、ストレスや無理なダイエットなどでホルモンバランスを崩して男性ホルモンが女性ホルモンより優位になり、男性のAGAと同じような現象が起こるケースが増えています。

この症状を男性のAGAと区別して女性の男性型脱毛症(FAGA)と呼んでいます。FAGAは、びまん性脱毛症に分類される場合もあります。

従って、女性の場合は、ホルモンバランスを正常化することが先決です。規則正しい生活、バランスの良い食事、質の良い睡眠、ストレス発散など日常生活の改善でホルモンバランスを正常化することが可能ですが、育毛剤や育毛サプリメント、育毛シャンプーなどを使って対策を打つことも有効となる場合があります。

良質の育毛剤や育毛サプリメント、育毛シャンプーには、ホルモンバランスの正常化に努めた天然成分を豊富に含んでいるものが目立ってきています。

参考:ホルモンバランス対策に重点をおいたおすすめ育毛剤(女性用)

血管を拡張し、頭皮の血行を促進

悪玉男性ホルモンDHTの影響で、毛根の細胞分裂が阻害されると髪へ栄養を届けるための血管が収縮してしまい、髪に十分な栄養が行き届かなくなります。

そのため、良質の育毛剤や育毛サプリメント、育毛シャンプーなどでは、5αリダクターゼやDHTを抑制する成分とともに血管の拡張・頭皮の血行促進の効果がある成分を配合しています。

日本の薬局で販売されているリアップ(大正製薬:成分名=ミノキシジル)は、血管拡張・血行促進効果により、脱毛が進行してしまった毛根や収縮した血管の再生を促す代表的な医薬品です。

現在では、男性ホルモン(遺伝的要素を含む)への対策として「5αリダクターゼやDHTの抑制」や「頭皮の血行を促進する」育毛剤や育毛サプリメントが多数販売されています。

特に、育毛剤BUBKAや育毛剤チャップアップ、イクオスなどに含まれる「M-034エキス」は、実験の結果、ミノキシジルと変わらない発毛効果が確認できたという報告が販売業者のサイトで表記されています。

さらに、フィンジアやザ・スカルプ5.0cなどに含まれるキャピキシルという成分は、ミノキシジルの3倍の発毛効果が期待できるというメーカが公表したデータもあり話題をよんでいます。

生活習慣上の対策

生活習慣で特に気をつけたいことは、規則正しい生活、適度な運動、睡眠、食事、ストレス対策などです。

睡眠

最近まで、睡眠は22時から~翌2時の4時間の間にできるだけとるように推奨されてきました。これは髪の毛の成長に好影響を及ぼす成長ホルモンが最も多く分泌される時間帯が22時から翌2時の4時間くらいと考えられていたためです。

しかし、最近の研究でこの考えが否定され、就寝後3時間ほどの間に訪れる深い睡眠時(ノンレム睡眠時)に、成長ホルモンが最も多く分泌されるという説が有力となってきています。

とはいえ、深夜2時、3時より22時、23時と言った時間に眠りに入るのがベターとされていますので、夜更かしはせず、質の良い睡眠をとることが重要です。

必要な睡眠時間は人それぞれですが、少なくとも6時間からできれば7時間程度は睡眠した方が髪の健康やその他健康全般にとってもよいことです。また、質のよい睡眠をとるためには、適度な運動も有効です。

運動

運動には血行を良くする効果、ホルモンのバランスを整える効果、ストレス発散効果などがあります。適度な運動を日常的に行うことによって血行が改善され、薄毛・白髪予防効果を生み出すことができます。

特に、ウォーキングや水泳などの有酸素運動を継続することは(筋肉量の増加を目的とした短時間の不定期な運動に比べて)白髪・脱毛のリスクを抑えることができると言われています。

食生活

髪に必要な栄養として第一に挙げられるのが、髪の毛の主成分でもあるタンパク質です。タンパク質は大豆、肉類、卵、魚類、乳製品などに多く含まれ身体を作る上で欠かせない必須栄養素の一つです。

また、タンパク質の一種であるコラーゲンも髪の毛を太くしっかりするのに効果的です。髪の毛にコシがなくなってきたと感じたらコラーゲンをたっぷり摂ることをおすすめします。これらはサプリメントなどでも摂取することが可能です。

必須ミネラルの一つである亜鉛は、たんぱく質の合成や骨の発育などに欠かすことのできない必須ミネラルです。髪の毛の主成分はタンパク質ですが、体内に取り込まれたタンパク質は一端アミノ酸に分解され、亜鉛の働きによってタンパク質に再合成されます。

亜鉛を含む食品としては牡蠣、ワカメ、ひじき、うなぎ、牛肉(もも肉)、レバー(豚・鶏)、卵黄、大豆、納豆、豆腐、そば、チーズなどがあります。サプリメントなどでも摂取することが可能です。

ビタミンは、髪の成長にも大きく影響する栄養素です。特に血行を促進する作用のあるビタミンE、細胞分裂を正常化して頭皮の健康を保つビタミンA、コラーゲンの生成を助けて血管や頭皮を丈夫にするビタミンC、ビタミンCの吸収を助け、ビタミンCが体内で十分機能を果たす手助けをするビタミンPは髪の成長に大きく影響する栄養素です。

ビタミンAはニンジンやカボチャ、小松菜、ホウレン草に多く含まれ、ビタミンEは玄米、胚芽米、胡麻、ナッツ類や植物性の油に、ビタミンCはアセロラ、いちご、キウィ、グレープフルーツ、さつまいも、じゃがいも、モロヘイヤ、レモンなどに、ビタミンPはみかん、レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類に多く含まれています。サプリメントなどでまとめて摂取することも可能です。

ストレス対策

ストレスを感じると、筋肉が収縮して血行が悪くなります。自律神経の働きも鈍り、これらによって頭皮の血行も悪くなり、髪の成長に必要な栄養が十分に運ばれなくなってしまい、結果的に髪に元気がなくなってきます。

また、ストレスを感じることで食欲不振や内臓の機能低下、睡眠困難など健康そのものに害を及ぼしてしまいます。ストレスは、様々な脱毛症を誘発したり、加速させたりする原因になりますのでストレスは溜めないよう、また趣味などで常に発散するよう心がけましょう。

自分なりのストレス解消方法を見つけて、ストレスを上手に発散すること、そしてストレスを感じにくい生活を心がけることが大切です。ストレス発散効果には運動は大変有効です。

喫煙

喫煙は、タバコの中に含まれるニコチンが血管を収縮させて血行を悪くする作用を持っているため、白髪や薄毛のリスクが高くなると言われています。喫煙者は禁煙を行うことで白髪・薄毛の改善効果を生み出すことができます。

さらに、喫煙は、悪玉男性ホルモンDHTを増加させるという調査結果もあります。喫煙は百害あって一利なしと言われていますので、是非禁煙しましょう。

髪や頭皮のケア

毎日の髪や頭皮のケアも大切です。間違ったシャンプーやリンスを使用していると抜け毛や細毛の原因にもなりかねません。特に毎日使うシャンプーは、髪(頭皮)に良いものを選ぶことが大切です。

できれば石油系・高級アルコール系といった刺激が強く脱脂力が強い洗浄成分を使ったものではなく、低刺激で頭皮に優しく適度な洗浄力を持ったアミノ酸系シャンプーを選びましょう。

参考:男性用おすすめの育毛シャンプー

参考:女性用おすすめの育毛シャンプー

頭皮をマッサージすることも有効です。頭部にはたくさんのツボがあります。頭皮マッサージは頭皮の凝りをほぐし、血行促進を行うだけでなく同時にツボ押し効果も得ることができるので、深いリラックス効果を発揮してストレス解消にも効果的です。また、頭皮のマッサージは髪の毛を太くする効果もあるとされていますので、髪の毛の細い人は習慣化するのもいいかもしれません。

但し、間違った頭皮マッサージはかえって頭皮を傷つけてしまいかねませんので頭皮を傷つけないよう指の腹を使って優しく丁寧に行うようにします。

参考:育毛に効果が期待できるツボ

頭皮マッサージは一回行っただけで効果が現れるものではありませんので習慣化して定期的に行うことが有効です。頭皮の血行をよくするためにやさしくブラッシングするなど、常に髪と頭皮を意識して、清潔に保つ努力をしましょう。

育毛剤などを使用している方はマッサージをすることにより有効成分の浸透率を高めることができます。