ここでは、正しいシャンプーの仕方について解説します。
正しいシャンプーの仕方
シャンプーの基本的な目的は、髪の毛そのものを洗うことよりもむしろ、頭皮を洗浄し、分泌する皮脂や老廃物を洗い落とすことにあります。
育毛を考えるなら毎日シャンプーが基本
シャンプーをしすぎると必要以上にオイル分(皮脂)が落ちてしまいます。
そもそも頭皮が油分を分泌するのは、頭皮と髪に油分が必要だからで、それを毎日、シャンプーで 根こそぎ洗い流すことは 、本来はいいことではありません。
かといって、頭が油でベトベトしているのもよくありません。育毛ということを考えた場合は、頭皮への刺激や脱脂力が強すぎず、適度な洗浄力を持った頭皮に優しい良質なシャンプーを使用することが重要です。
特に育毛を目的とした場合は、毛穴に詰まった皮脂を洗い流す為に毎日のシャンプーをお勧めします。育毛剤を使用している場合はシャンプー後の育毛剤の浸透を良くする為にも毎日シャンプーすることが良いと思われます。
シャンプー前のブラッシング
特に髪の長い女性の方は、シャンプー前の軽いブラッシングをお勧めします。
頭皮の血行も良くなりますし、髪のからみも取る事ができます。髪は濡れると絡みやすいので洗髪で髪を痛めたりしない為にも重要です。この時のブラシは、静電気の発生しないブラシにします。
シャンプー前の洗い
まずシャンプー前にぬるめのお湯(人肌の温度に近い38℃前後)設定した温度のシャワーで充分に髪を濡らします。手を使って髪の毛にお湯を含ませるような感じで濡らしてください。
そのあと、指の腹で髪と頭皮に付いたほこりや汚れを取り除きます。およそ2~3分の「シャンプー前の洗い」で髪の毛や頭皮の汚れの80%程度を洗い流すことができます。この時、爪と立てたり、指先で強く擦ったりしないようにします。
シャンプー
シャンプーする時にお湯の温度は熱すぎず温すぎず、38~39度くらいのお湯がいいと言われています。
40℃を超える高温になるとシャンプーをしなくても皮脂が落ちてしまい、乾燥やフケなどの原因となる場合があります。また、お湯の温度が高いと必要以上にキューティクルが開いて髪が膨張し傷みやすくなります。
手のひらに適量(通常は1~2プッシュ)をとり、両手にかるく広げ、少し泡立ててから濡れた頭皮全体につけます。
頭皮上でも 十分に泡立てて頭全体についたらマッサージを意識して揉み洗いをします。爪を立てずに指の腹で頭皮を洗っていきます。
揉みながら頭皮を軽く動かすのが効果的です。髪の量や長さによっても違いますがおよそ2~3分かけて洗うのが目安です。
くれぐれも、ごしごしと必要以上に頭皮を摩擦して洗いすぎたり、爪と立てたり、指先で強く擦ったりしないようにします。
洗いすぎると頭皮と髪から頭皮と髪に必要な油が落ちすぎて乾燥を招き、汗をかくと、匂いや痒みなどが発生する場合があります。
不要な成分を含んだシャンプーは育毛を阻害することになりますので使用は避けましょう。育毛を考えるならば、多少の出費は覚悟して頭皮に良いアミノ酸系シャンプーを使うことをおすすめします。
すすぎ
すすぎはとても大事です。洗い残しでシャンプーの成分が地肌に残ると、痒みやかぶれ、毛穴つまりの原因になりますのでシャンプー後はしっかりすすぎます。
すすぎの時も頭皮の汚れを落とすつもりでたっぷりのお湯でじっくり流します。特に生え際や耳まわり、えり足などは、よごれや泡が残りやすい部位ですので、十分に注意をして洗い流します。
トリートメントやコンディショナー
シャンプーの後のリンスやトリートメントは、髪の毛の痛みを修復したり、指通りを滑らかにする効果がありますが、殆どの場合、頭皮には良くない成分を含んでいますので、できるだけ直接頭皮にはつけないようにします。
本来、リンスやトリートメントは、 コーティング剤のようなものですので頭皮につけるものではありません。また、洗い上がりを良くするリンスやトリートメントに含まれる大量の油分は頭皮の毛穴つまりを引き起こす恐れもありますので特に傷んでいる髪の中間から毛先に塗布するようします。
薄毛・細毛・抜け毛を改善しようとする方は、さほど髪が傷んでいない場合は、リンスやトリートメントはむしろ使わないほうがいいとも言えます。
最後のすすぎ
最後によくすすぎます。リンスやトリートメントの効果も残したいのでシャンプー後のすすぎほど念入りにすすぐ必要はありませんが、適度に洗い流し(頭皮についた分はしっかり洗い流し)ます。
リンスやトリートメントが頭皮に残ってしまうと、ふけ、かゆみ、臭い、べたつきなどのトラブルの原因にもなります。
乾かす
あまり時間をおかずに、まずはタオルドライで髪の毛の水分を拭き取ります。タオルで押し当てて吸い取るように拭き取ることがポイントです。
タオルドライをした後はドライヤーで髪を乾かします。
自然乾燥は、キューティクルが開いた状態になり髪の水分量を減少させたり髪に負担をかけることになります。また、菌の繁殖、頭皮の痒みや頭皮臭の原因となる場合もありますので、避けた方がいいとされています。
ドライヤーを使う場合は、熱風を長時間頭皮にあてることは避けなければなりません。同じ個所に3秒以上あてない、頭皮から20~30cmほど放して使用するのといったことがポイントです。
熱風である程度乾かした後は冷風でしめることで頭皮と髪に潤いを持たせることができると言われています。