髪の毛の成分や本数、太さ、また髪が伸びる早さなど髪の基礎知識

髪の毛の基礎知識

ここでは、髪の毛の成分や髪の毛の太さ、髪の毛の本数、髪が伸びる速さ、抜け毛の本数など髪の毛に関する基礎的な知識について解説します。

髪の基礎知識

髪の成分

髪の毛は、皮膚の一部が変化したもので、頭皮の一部です。

髪の毛の成分は、皮膚や爪をつくっている成分と同じケラチンというタンパク質で構成されています。

ケラチンは、シスチンやグルタミン酸、ロイシン、アルギニン、チロシン、メチオニンといった18種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質の総称で、毛髪の90%以上を構成しています。

ケラチンに含まれるアミノ酸の中で最も多いのがシスチンです。シスチンはメチオニンからも生成されますが、メチオニンは体内で合成されない必須アミノ酸なので、毎日の食事などから摂取する必要があります。

メチオニンが不足すると薄毛・細毛の原因となります。

また、黒髪のもととなるメラニン色素はチロシンというアミノ酸から生成されます。チロシンが不足すると白髪の原因となります。

髪の毛の太さ

髪の毛の太さは、年齢・性別・遺伝・人種などによって異なりますが、日本人の平均的な髪の太さは0.07mm~0.1mmといわれています。この太さには個人差があるほか、同じ人でも年齢や頭の場所によって違ってきます。

男性は10代から20代にかけて、女性は10代から30代にかけて太くなり、男性は20代後半、女性は30代後半にはだんだんと細くなっていきます。

尚、AGAなどを発症するとヘアサイクルの成長期段階にある太い髪が減少し、退行期・休止期段階にある細い髪の毛の割合が増えます。

参考:髪を太くするにはどうすればよいか

髪の毛の本数

成人した日本人の髪の毛の本数には個人差があります。多い人だと約13~15万本、少ない人だと約6~7万本と言われていますが、一般的には約10万本と言われています。

髪の毛の本数は通常、年齢とともに減っていきますが、毛穴の数は増減しないと言われています。1つの毛穴から2~3本生えている場合や髪の毛の生えていない毛穴もあります。

勿論、AGAやFAGAなどを発症して抜け毛・薄毛が進行すると髪の毛の本数は大幅に減少してしまいます。

尚、髪の毛の太さや本数は、薄毛との因果関係はありません。

髪が伸びるはやさ

髪の毛が伸びる速さは、頭の場所、栄養状態、年齢、その他外的要因などでも変わってきますが、一般的に成長期にある健康な髪で1日平均 0.35mm前後伸びると言われてます(1ヶ月に約1cm)。

但し、これは、成長期にある健康な髪の場合で、発毛初期段階の産毛などの場合は、平均よりも伸びる早さが遅いとも言われています。

成長期にある健康な髪(頭髪の約80~90%)は、1日におよそ 0.35mm伸びている訳ですから髪の毛全体では実に1日に30メートルほど伸びていることになります。髪がどれだけのエネルギーを必要としているかがわかります。

髪の毛には髪の毛独自の一生(ヘアサイクル)があり、約2~6年で毛根(毛母細胞)の活動が止まり抜け落ちます。その後、通常約2~3ヶ月ほどで抜けた部分からまた新しい髪の毛が生えてきて再びヘアサイクルを繰り返します。

参考:ヘアサイクルとは?

1日に抜ける髪の毛の本数

抜け毛の本数は個人差がありますが、ヘアサイクルに基づく自然脱毛の量は一般男性の場合、1日に50~100本くらいと言われています。

これは毛髪の平均本数を10万本とした場合に、平均のヘアサイクル期間を5年として1年365日で割って算出した数字です。

つまり、年間2万本ほどが抜ける計算になるため(10万本÷5)、1日では55本(2万本÷365)という計算です。

この本数は、季節や健康状態など外的要因によっても異なってきますし、加齢とともに増えていく傾向があります。

女性の場合も男性とほぼ同じですが、女性の場合は、加齢に伴う抜け毛の量は男性よりも少し少なくなります。

特に脱毛症を発症した場合は、抜け毛は多くなります。抜け毛の本数は、多少の個人差はあるものの、100本以上抜け出したら危険信号と思っていいでしょう。

一般的にはシャンプー時やブラッシング時の抜け毛が最も多く、1日の抜け毛のうち60%~70%はこのときに抜けるようです。

残りは自然と抜けて床やデスクに落ちぬけたり、睡眠時に抜け落ち、朝起きて枕元に抜け毛を発見したりします。

AGA(男性型脱毛症)の場合は、太くて丈夫な髪になる前に抜け落ちてしまいますので、細くてか弱い抜け毛が目立ってきたら要注意です。

髪の毛の構造